上原内科クリニック
◆院長
上原  聡

内科
消化器科

手稲区
札幌市手稲区稲穂1条7丁目2-21
TEL.681−7070

開業/平成18年10月

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「経鼻内視鏡検査とピロリ菌検査」
■胃カメラが変わる!

 直径わずか5.9mm、従来の内視鏡スコープのおよそ半分の細さを実現した経鼻内視鏡検査。この画期的な新しい検査について、検査の特徴やメリットなどをお伝えします。
 今までの内視鏡検査では、検査の最中に「オエッ」と吐き気をもよおし辛い経験をしたと思います。これは、舌のつけ根の舌根という部分に内視鏡が当たることで咽頭反射が起こることが原因です。異物などを吐き出そうとする防御反応で、患者さんはひたすら耐えるしかありませんでした。これに対し経鼻内視鏡は、鼻から挿入した内視鏡は鼻腔を通り食道に入るため、舌のつけ根に触れることがほとんどなく、咽頭反射(吐き気)が起きません。内視鏡検査の苦痛を大幅に軽減することができます。
 過去に口からの内視鏡検査を受け、初めて経鼻内視鏡検査を受けた患者さんにアンケートを行った結果、95%の患者さんが「今後は経鼻内視鏡検査の方を希望する」と答えています。さらに3分の2の患者さんが「口からの内視鏡検査は二度と受けたくないが、経鼻内視鏡検査は受けても良い」と答えています。経鼻内視鏡検査がいかに苦痛の少ない検査なのかわかります。
 当院では開院当初から経鼻内視鏡を導入しましたが、現在、胃カメラ検査はほぼ全例で経鼻内視鏡を用いております。今まで内視鏡検査で苦労されたことのある方や初めて内視鏡検査をお受けになる方にはこの経鼻内視鏡を強くお勧めします。





■ピロリ菌をやっつけろ!

 最近、テレビや新聞などのメディアにも取り上げられ注目を集めているピロリ菌。このピロリ菌の最新情報をお伝えします。
 医学の歴史において「胃の中は胃酸の影響でpH1~2という強い酸性環境にあるので細菌が生息できるはずがない」と信じられていました。この医学界の「常識」を覆す発見が1980年代に発表され、ピロリ菌(正式名称はヘリコバクター・ピロリ)と名付けられました。そして、その後のピロリ菌研究により、胃潰瘍などの胃疾患の予防や治療が画期的に進歩し、医学書を書き換えるほどの大発見となりました。この功績が認められて、ピロリ菌の発見者は2005年にノーベル医学生理学賞を受賞しました。
 ピロリ菌が胃の中に持続感染していると慢性胃炎と呼ばれる変化を起こしますが、この慢性胃炎が胃潰瘍の大きな原因となります。しかも、潰瘍は再発するのが宿命の病気とされていましたが、ピロリ菌を退治することによって再発を抑えられることも分かりました。潰瘍治療学を根底から変えた大発見と呼ばれるゆえんです。さらにはピロリ菌が胃癌の発癌因子の一つであることも世界保健機関で認定されました。日本人における感染率は先進国の中ではかなり高く、50歳以上の日本人では75%以上の人がピロリ菌に感染していると言われています。日本人に胃癌が多いのも、このピロリ菌が大きく関与していると考えられています。
 ピロリ菌の診断には尿素呼気試験という検査を行います。この検査は吐息を2回採取するだけの簡単なもので、痛みなどは全くない検査です。当院ではわずか数分で結果の分かる最新式のピロリ菌診断装置を導入しています。胃の調子が悪いなどの症状がある方はぜひ一度ピロリ菌の検査を受けてみてください。
 ピロリ菌の治療は除菌と呼ばれます。この除菌療法は三種類の薬を1日2回7日間飲むもので、除菌成功率は約80%です。今年の8月には除菌療法が不成功に終わった人に対する二次除菌療法が厚生労働省から認可され、ピロリ菌に苦しむ方にとっての朗報となりました。